みなさんこんにちは!ワーケイターズ運営事務局です。
前回の記事では、ワーケーションが今「どのように受け入れられているか」と、企業での導入具合について紹介しました。
「ん?おかしくないか?」と違和感を感じられた方もいらっしゃるかもしれません。そうですね、前回は、厳密には”ワーケーション”ではなく”テレワーク”の調査結果を元に、その現状に触れました。そもそも、テレワークとは一体何なのでしょうか?
テレワークの歴史
Wikipediaによると、
テレワークは、1970年代にアメリカ合衆国のロサンゼルス周辺でエネルギー危機とマイカー通勤による大気汚染の緩和を目的として、はじめられた。
1980年代前半にはパソコンの普及と女性の社会への進出に伴い、テレワークが注目されるようになった。
とされています。なんと、かれこれ50年も前からその働き方が提唱されているんですね。
ここで疑問が。そんなに昔からあるテレワーク、なぜ今なおあまり普及していないの?ということ。前回触れたとおり、日本の企業のうち、従業員数300人未満の中小企業では テレワークの導入率は14% と、極めて低い数字でした。
その理由についても、同調査では触れられています。
テレワークの普及を阻む壁
テレワークを「導入していない」と回答した企業に、その理由を聞くと、「テレワークに適した業務がない」が半数近くの48%に上りました。また、次いで「企業規模が小さいから」(36%)、「必要性を感じないから」(34%)という回答も多く挙がりました。

テレワークを導入していない理由(出典:エン・ジャパン)
日本の企業の約99%が中小企業であると言われています。あくまでこの結果だけを見ると、その中小企業の多くは、テレワークに対して「ぜひ導入したいけど、できない」ではなく「できれば、やりたくない」と答えているように思えます。
このアンケートには現れていませんが、その背景に、テレワーク導入の障害として「会社の制度をつくる手間」、その中には、「IT機器導入によるコスト」や「セキュリティ低下によるリスク」、「勤務時間の把握がしにくい」などの問題もはらんでいると考えられます。
一方、ワーケーションはどうなの?
ワーケーションは、日本では2016年頃から現れ始めた、まだ新しい概念です。そして、その定義はまだ曖昧で、前回の記事の通り、いろんな捉えられ方をされています。
幸いなことに、ワーケーション導入に対してネガティブな意見をあまり耳にすることはありません。
- 業務へのモチベーションの上昇や生産性の向上につながる
- 仕事をしながらでも家族との時間が確保できる
- 仕事のオンとオフの切り替えができ、クリエイティビティや生産性の維持向上に役立つ
などのメリットのほうが、多く語られているように思います。
しかし、いざ導入するぞ!となると、テレワーク導入の時の問題がクリアになっていない以上、同じ道をたどる危険性は大いにあると考えます。
上記に挙げたようなメリットは、企業にとってはあまり重要なものではなく、『個人』にとって重要なこと だと言えます。それを裏返すと、残念ながら企業はワーケーションを「やらなくても良いもの」と捉えても仕方がないのではないでしょうか。
厳密には”テレワーク”と”ワーケーション”は意味合いが異なりますが、同じ道をたどる可能性がある、と考えると、ベンチマークとして捉えておく必要があるとも言えるのです。
ワーケーションがきちんと定着していくためには
企業にとっては、今の所「福利厚生の一環」でしかないワーケーションも、個人にとっては魅力的なのは間違いありません。
そして、現在様々な目的を持って、多くの方がワーケーションに取り組み始めています。
- 「副業を作りたい」…今の生活をより豊かにするために。
- 「起業したい」…自分の好きなことで生きていくために。
- 「自由な時間を作りたい」…家族や大切な人との時間を大事にするために。
- 「海外で生活したい」…自分のスキルで戦えるかチャレンジするために。
などなど。
これまでのことから、ワーケーションの主役はあくまで「個人」であり、誰かから許可を得て行うものではなく、自らがクリエイトする新しい『ライフスタイル』である と考えます。その代わり、その普及の為には個人が強い意志を持って、その環境を切り拓き手に入れるしか無いのです。
そのために、ワーケイターズがあります。何から始めたら良いか分からない、そんな方も、プロジェクトを眺めていると「おっ」と興味を持てるような事が見つかるかもしれません。