みなさんこんにちは!ワーケイターズ運営事務局です。
近年話題の働き方改革により、個人の事情に合わせた柔軟な働き方が推奨され始めています。厚生労働省では働き方改革を「働く方々が、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、 自分で『選択』できるようにするための改革」(参照:厚生労働省HP)としています。
旅先で仕事をするワーケーションや会社の外でのリモートワーク、コワーキングなど場所にとらわれない働き方もこの先多くの方が取り入れていくのではないでしょうか。
しかし始まったばかりの取り組みでまだ実態がどうなのかわからないことも多いでしょう。
そんななかこの記事では特に 離島でのワーケーションとしてできないことや難しいこと と、 その乗り越え方 を紹介します。
離島ワーケーション。できないこと、難しいこと

離島でのワーケーションでできないことは主に2点あります。1つは機密の高い仕事、もう1つは場所に依存する仕事です。他にも離島の環境に左右される問題点がいくつかありますが、これらを見ていきましょう。
機密の高い仕事はできない?

高い機密性が要求されるような仕事は離島でのワーケーションとして難しい場合があります。
例えば、自動車や家電製品などモノづくりの最先端の研究開発現場では、仕事で使うためのデータを社外へ持ち出すことは一切禁止されていることもあります。
過去にとある半導体関連企業の提携企業社員が最新の研究データを持ち出し会社に損害を与えたとして、その社員が訴えられたということがありました(参照:東洋経済オンライン)。
その場合は機密を守ることが可能な建物で仕事をする必要がありますが、小さな離島でその状況を担保することは現実的に難しいです。
ただその仕事内容によってどれくらい機密性が求められるのかは変わってきますので、 事前に会社へ確認することが必要 でしょう。それほど高い機密性が求められないのであれば離島ワーケーションは十分可能です。
場所に依存する仕事はできない?
特定の施設など、物理的な環境に依存するような仕事も離島ワーケーションでは難しいです。極端な例になるかもしれませんが、兵庫県にSPring8という放射光を発生させる施設があります。
そこでは放射光を使って様々な研究や検査などが行われています。装置が巨大で据え付けのため、他の場所ではもちろん使うことができません。
離島には仕事に必要な特殊で代替可能な施設がある可能性は低いので、場所に依存する仕事は環境上の制約があります。
ただそのような特殊な場合は少ないと思われますし、 場所に強く依存するような仕事でなければまったく問題はありません。 これも事前に確認が必要でしょう。
セキュリティの不安や速度が不十分なインターネット環境

LCC(格安航空会社)の就航やクルーズ船の寄港により、離島によっては国内だけでなく海外からの観光客も増えました(参照:国土交通省HP資料)。島の街中でフリーWi-Fiを探し求める外国人観光客の姿を目にすることも珍しくはありません。
離島ワーケーションにおいて滞在先のインターネット環境ではどのような脅威があるかわかりません。
ホテルやカフェ、自治体が用意するフリーWi-Fiはワーケーションでは非常に有用ですが、セキュリティ上の安全性を担保してはくれるわけではありません。 不特定多数の人がいる状況では誰かに情報を盗まれる可能性もあります。
また、離島によっても離島内での場所によっても電波状況が悪くネットに接続できないこともあります。接続できても速度が遅く、ビデオ通話などが難しいということもありますので、その点でも仕事上の困難を抱えることになります。
公共のWi-Fiなどは使用を避け、 自分で用意したモバイルWi-Fiなどを使用する 、 PCにはスクリーンロックを設定する 、 PCの画面に覗き見防止フィルムを貼る などの対策をすることでリスクを十分回避することができます。
予定通りに移動することが難しい

自然の状況に生活を左右されやすい離島環境では悪天候で飛行機や船が欠航することはよくあります。
決まった日に大事な会議があり絶対に会社に戻らなければならない、といったときにこのような場面に遭遇するともうどうしようもありません。
物理的に移動ができないので大事な会議に参加できない、大切な約束に間に合わないことは避けられません。
対策としては 航空会社の運行情報をよく確認する 、 天気予報に気をつける などしておけば大丈夫です。
1年を通して特に夏から秋にかけて多発する台風には注意が必要です。台風の場合は早めにワーケーションを切り上げるなど予定を変更すれば問題はありません。
手に入らないもの、急なことに対応できない

滞在先で持病が悪化したけど近くの病院に専門医がいない、仕事で使うPCが壊れたけど代替機がすぐに手に入らない、修理できる業者がいないなど必要なサービスがないことも難しい問題です。
ワーケーションで滞在先に持っていくものは必要最低限なものに抑えられるので、特にさまざまなサービス充実しているとは言えない離島では急なアクシデントに対応できないことがあるでしょう。
仕事上どうしても必要なもので、 現地では手に入りそうもないものであればスペアを用意しておく とよいでしょう。
まとめ
ワーケーションではできない仕事、難しいことを挙げてきましたが、インターネットをはじめとした技術革新は著しく、これまでできなかったことができるようになることもあります。
昔はなかったインターネットの発達のおかげで、離島にいても会社にいるように顔を見ながらビデオ会議ができます。そのための無料で使えるサービスもリリースされています。
医療の分野では「ダビンチ」という医療機械が長距離離れた場所の間での遠隔手術を可能にしています。医師が東京にいながら沖縄の離島の患者を手術する、というようなことが今後期待できます。
このように技術革新が進んでいけば、いずれは機密性の高い仕事、場所にとらわれない仕事、離島が抱える困難というのもワーケーションで十分可能になっていくのではないでしょうか。
これまで挙げた制約に当てはまらないのであれば、十分離島ワーケーションを堪能できます。自分らしい働き方を離島ワーケーションで実現しましょう。